農業利益創造研究所

コラム

稲作農家の所得が高い都道府県はどこ?まさか米どころ新潟県が...

個人情報を除いた2019年度の簿記データ(ソリマチ農業簿記ユーザー:稲作専業農家1,700人)を統計分析しました。統計基準や用語の解説は「統計分析に使用している用語の説明」をご参照ください。

「〇〇ランキング!」は、いつでも人々の関心の的です。特にそれが都道府県別のランキングであれば、自分の住んでいる地域をついつい応援したくなるもの。

今回は、都道府県別の農家所得ランキングを作成しました。あなたの住んでいる都道府県はランクインしていますか?

※「農業簿記」には高所得者の多い北海道のデータ件数が多いため、下記のグラフでは北海道を除いた平均(都府県平均)も参考として併記しています。

金額では北海道が堂々の第一位!

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こちらの図は、主に稲作を行っている専業農家を対象に、各都道府県の世帯農業所得(控除前所得+専従者給与)の平均金額をランキングにしたものです。

日本の「食料基地」と呼ばれている北海道が約834万円で堂々の一位という結果になりました。二位に約150万円の差をつけていますから、圧勝と言ってもよいのではないでしょうか。

また、二位の千葉県は約692万円、三位の青森県は約639万円ですから、北海道に及ばなくとも十分に高い水準です。
この後は四位の栃木県が約598万円、五位の山形県が約559万円と続いており、米どころ新潟県が入っていないのは不思議です。

他都府県と比べて別格の所得を誇る北海道ですが、この違いはどこから来るのでしょう?

まず、単純に都道府県の中でもっとも面積が広く、日本の農地面積の約1/4を有する恵まれた土地で大規模な営農ができるから、ということがまず挙げられるでしょう。

北海道が第一位! その理由は?

こちらは、「なぜ利益が出ていると思いますか?」という質問に対し、優良経営をしている北海道の農家が回答した内容の一部です。

北海道の優良農家に聞いてみたなぜ利益が出ていると思いますか?

経費意識
家族経営で労賃を抑えている
機械は自分で修理する
無駄な投資はしない
農業機械
機械を導入し、黒字になる面積を計算して作付
中古や余計な機能がない安いものを買う

回答は、「経費」「農業機械」についての二グループに大きく分けられます。

「経費」については、労務費や修繕費、農業資材や農機具に対し無駄な投資をしないなど、幅広い費目を意識しているとの意見がありました。

「農業機械」については、経費意識と関連して修理を自分で行う、シンプルで安いものや中古を買うように心がけている、機械導入時にはやみくもに農地を広げるのではなく、黒字になる面積を事前に計算して作付けている、などの意見が見られました。

広い土地があり、スケールメリットの大きな北海道であっても、儲かっている農家は経費を意識したり、効率的な土地や農業機械の運用を考えたりして、さまざまに工夫を凝らしているようです。

南石教授のコメント

北海道では、何十年も前に、離農が急速に進み、大きな社会問題にもなりました。

これと並行して、規模拡大が進み、所得も向上しました。

気候変動により、気温上昇し、色々な作物の栽培適地になるともいわれています。

今後の発展がさらに期待できる地域です。

 この記事を作ったのは 農業利益創造研究所 編集部

農業者の簿記データとリサーチデータをデータサイエンスで統計分析・研究した結果を、当サイトを中心に様々なメディアを通じて情報発信することで、農業経営利益の向上に寄与することを目標としています。